Mashhad, Iran Sep. 15 to 16, 2013

イスラムの聖地マシュハド

マシュハドは近隣諸国から年間約2000万人の巡礼者が集まる聖なる殉教地。シーア派8代目のエマームであるエマーム・レザーがこの地で殉教したことにより、マシュハドは聖地となった。そのため、特にイスラム教シーア派にとって非常に重要な聖地となっているとガイドブックに書いてあった。

信仰心の薄い私たちだが、イスラム教徒を強くひきつける聖地の雰囲気を肌で感じてみたいと思い訪れることにした。

テヘランを17時に出発したバスは12時間ほどかかり、朝マシュハドに到着した。

iran mashhad



バスターミナルからマシュハドの中心部ベイトル・モガッダス広場までバスで行き、その周辺で安宿を探すことにした。ベイトル・モガッダス広場は、エマーム・レザーの眠る聖墓や宗教施設の集まるハラメ・モッタハル広場(ハラムと呼ばれる場所)の近くにあり、周辺にはバーザール(いろいろな商店の集まる通り)がある。

iran mashhad



バスから降りて、その周辺の安宿を探すが、どこも満室で見つからない(外国人が泊まるのを面倒くさがっている感じの宿もあった)。しだいに探す根気もなくなり、高かったが空き部屋のあった巡礼者を対象にしたキッチン付きの部屋に泊まる事にした。大人数で自炊をしながら滞在する宿で、不必要なくらい広い部屋だった。

マシュハドに到着してから知ったのだが、3日後の9月17日に予定されているエマーム・レザーの生誕祭を祝うために、各地から多くの巡礼者がマシュハドに集まってきているとのこと。どうりでバスや鉄道のチケットが取れないはずだ。街も巡礼者で溢れ、公園や広場で野宿している人達もいた。

Vosoghi Hotel 1,300,000IRR (¥4,160) キッチン付き まけてもらってこの値段!

iran mashhad



iran mashhad



まだ時間が早かったので、ハラメ・モッタハル広場(ハラム)に行ってみることにした。ハラムには大きな広場と礼拝ができる聖廟、エマーム・レザーの聖墓がある。そして学校や博物館なども。

iran mashhad



礼拝と参詣の場所となっているハラメ・モッタハル広場(ハラム)内に入るには、イスラム教徒以外の旅行者はガイドの案内がなければ入場する事ができないと地球の歩き方に書かれていたので、広場内をガイドしてもらう事にした。(実際はガイドが同行しなくとも広場内に入る事は可能)イスラム教徒以外の入り口(北西側の入り口)で、ガイドをお願いしたいとセキュリティーの人に言うと、係りの人が迎えに来てくれた。

係りの人から、聖地の広場内(ハラム内)では女性に着用が義務付けられているチャードルを無料で頂く。外国人であっても女性はムスリムの規定に沿ってチャードルを着用し、ハラム内では顔以外の肌や髪を完全に覆い隠さなければならない。

iran mashhad



迎えに来た係りの人に案内された建物でアンケートに記入し面談を受けた。英語でいろいろ質問されるが、イスラム教についての知識がほとんどないうえに、宗教について自分の考えを言えるほどの英語力もないので、うまく答えられなかった。

面接が終わると、荷物を預けて、ガイドさんの案内で広場内と博物館を見学した。広場内はカメラやタブレットでの撮影は禁止だが、スマートフォンでの撮影は可。私達もスマフォで撮影した。イスラム教徒でもない私達が、勝手に広場内の画像をブログにアップするのは抵抗があるので、画像のアップは控えました。

広場には誕生を祝う花壇やセレモニーの特設ステージなどがあり、すでにエマーム・レザーの誕生セレモニーが始まっているようで、多くの人が広場に集まっていた。

iran mashhad



昼食を食べて宿で休憩した後、夜に再び広場へ行ってみた。今度は普通の入り口から中に入ってみたが、セキュリティーの人からは何も言われなかった。

夜の広場内は綺麗にライトアップされていた。特設ステージでは大々的なセレモニーが行われ、多くの巡礼者が広場に敷かれた絨毯に座りそれを見ていた。

圧倒される雰囲気の中、黄金のドーム内にあるエマーム・レザーの聖墓に行ってみることにした。聖墓の部屋には人があふれていた。放心状態の人、感極まって泣き叫ぶ人、何かに取り付かれたように棺に向かう人などが発する異様な熱気が聖墓の部屋に漂っていた。

ここはイスラム教徒でない私たちが、軽い気持ちで訪れるような場所ではなかった。畏怖の念を感じ、早く聖墓から離れられることを願いながら、人の流れに身を任せた。

イスラムと言う絶対的な宗教を持つ人々の信仰心の深さにただ圧倒されるばかりだった。信仰心の薄い私たちにとって、いろいろと考えさせられる貴重な体験だった。



*** 心に残る出会い ***

iran mashhad



マシュハドに一泊した後、夜行バスでイラン中部の街ヤズドに向かうことにした。聖誕祭を祝う人々で溢れかえった広場周辺からバスに乗ろうとするが、混雑していてバスに乗り込めない。何台目かでやっとバスに乗れた。

バスターミナルに到着してバスを降りた所でKabiriさんに声をかけられた。

「どこに行くのですか?」「どこから来たのですか?」と。私達が「日本から来た」と答えると、上手な日本語で話し出した。カビリさんは仕事で日本に8ヶ月間滞在していた事があり、日本語を上手に話した。

荷物を持ってくれたり、バスターミナル内のバス乗り場を確認してくれたりと親切にしてもらった。

お礼を言い別れて、ベンチに座ってバスを待っていると、カビリさんがニコニコしながら買った缶ジュースを持って近づいてきた。「まだ時間があるからジュースでも飲みましょう」って。冷たいジュースを頂きながら2時間位おしゃべりする。

笑顔の素敵な同じ年のカビリさん。「今度イランに来たときは、僕の家においでよ」って。

本当に素敵な出会いだった。温かな気持ちで沙漠の街ヤズドYazdに向かうバスに乗り込んだ。

Mashhad to Yazd



バスは3列シートのVIPバス。料金は14時間乗って380,000IRR(約1,200円)と安い。

Yazd



ヤズド方面は乾燥地帯のため、車窓からの風景は荒涼とした風景に変わっていった。

Mashhad to Yazd



*** イランの食事 ***

イランで外食する場合は、ハンバーガーやサンドイッチなどのファーストフード系か、肉バーベキュー&ご飯などを提供する店がほとんどなので、食事を簡単に済ませようとすると食べる物が限られてしまうようです。(イランの家庭料理は、料理にバラエティーがあり、野菜も食べれて美味しいのに....)

チェロウ・モルグ(チキンバーベキューご飯)

iran mashhad



チェロウ・キャバーブ(牛肉ミンチのバーベキューご飯)

iran mashhad



外食が面倒なときは、焼きたてのパン(格安)と果物(格安)の時も....

iran mashhad


Camera & Rens
OLYMPUS E-PL3 & LUMIX G 20mm F1.7 / M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 / M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6


にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村